その励まし実は危険かも?VTuberが避けるべき言葉と探すべき人

こんにちは、kentaxです。

VTuberとして活動を始めたり、続けていく中で、さまざまなアドバイスや情報に触れる機会が増えていると思います。ですが、その中には、残念ながらあなた自身の成長や幸せに結びつかないものも少なくありません。

近年では、「優しい言葉」や「カリスマ性のある態度」で信頼を集めようとする人や、内容のないコンサルティングを持ちかけてくる人も見かけます。そういったものに流されてしまうと、知らないうちに疲れてしまったり、自信をなくしてしまうこともあるでしょう。

だからこそ、自分を守りながら、本当にやりたいことに集中するには、どんな姿勢で情報を受け取り、誰を参考にするかがとても大切になってきます。

この記事では、そんな視点を持つためのヒントや、気をつけるべきポイントをまとめました。ぜひ、いっしょに考えてみてください。

目次

優しい言葉が落とし穴になることもある

VTuber活動を始めたり活動を続けていると、SNSや先輩配信者、仲間たちからたくさんの「励ましの言葉」を耳にします。

「やりたいことをやればいいよ」
「無理せず楽しんで!」
「生きてるだけで偉いから、自信持って!」

こうした言葉は、一見やさしくて安心できるものですし、心が疲れているときには救われることもあります。

楽しそうに活動している人には「やりたいことやればいい」と自分自身も同じように言うこともあります。

でも、もしあなたが「自分なりにやりたい活動をちゃんと形にしたい」「納得のいくやり方で続けていきたい」と思っているのであれば、その言葉だけを鵜呑みにして進むのは、ちょっと危ないかもしれません。

VTuberという活動には、表現や発信の楽しさがある一方で、「どうすれば自分らしく続けていけるか」「どういう方向に進みたいのか」を考える力や、自分を見つめる時間が必要になってきます。

ところが、安易なポジティブ思考や耳障りの良い言葉ばかりを頼りにしていると、だんだんと自分が何をしたかったのか見えなくなってしまい、気づいたときには活動が止まっていたり、苦しくなっていたりする人も少なくありません。

この記事では、そうした“見えない落とし穴”を避けて、「自分のやりたい活動を続けていくために、本当に役立つ考え方や、頼れる人(メンター)」をどう見つけていくかについて、初心者・準備中の方向けにやさしく、でも現実的な視点でお伝えしていきます。

VTuber活動における「落とし穴」

「なんとなく楽しくやっていれば大丈夫」と思い込んでしまう

  • ゲーム配信を毎日していたが、「なんでやってるんだろう」と感じてモチベーションが下がってくる。  
  • 雑談が好評だったのでなんとなく続けていたけど、ネタ切れで配信が苦しくなり、目的が見えなくなる。

活動初期は新鮮な楽しさで満たされていて、「楽しくやれてるし、これでいいか」と考えがちになります。ですが、半年、1年と続けるうちに「何がしたかったんだっけ?」「何を続ければいいのかわからない」と迷子になってしまうことがよくあります。 

「褒めてくれる人・優しい人」だけを頼りにしてしまう

  • 仲の良い配信仲間に「そのままでいいよ」と言われ続けていたが、実はトラッキングや音質などに致命的な問題があった。  
  • 「無理しなくていいよ」と言われたので長期休止したが、復帰のきっかけがつかめずフェードアウトしてしまった。

視聴者や仲間からの優しい言葉に支えられることはとても大切です。でも、それだけを基準に活動を進めてしまうと、必要な軌道修正ができなかったり、壁にぶつかったときに「相談できる相手がいない」状態になります。

「自由にやればいい」と言われすぎて、自分の意思が曖昧になる

  • 「自由に配信してOK」と言われて、ゲーム実況や歌枠、雑談など手当たり次第にやっていたが、どれも手応えがなく疲弊。  
  • 「表現の自由だから」と何でも発言していたら、無意識にリスナーを傷つけていたり、炎上の原因を作ってしまった。

「自由にやっていいよ」は一見優しいアドバイスに思えますが、軸や目的が明確でないまま選択肢だけが増えると、逆に「何をすればいいか分からない」状態に陥りやすいです。

「自分らしさ=頑張らなくてもいい」になってしまう

  • 歌が好きなので歌配信をしていたが、「練習しなくても感情がこもっていれば伝わる」と思っていたら、音程や表現が不安定で視聴者が離れていった。  
  • 「無理はしたくない」という理由で最低限の配信準備しかしなかった結果、音割れやノイズが多く、見づらい・聴きづらい配信になっていた。

「自分らしくやりたい」という気持ちが、「準備や練習はしなくてもいい」「ありのままで通じるはず」といった甘えに変わってしまうと、活動のクオリティが下がってしまい、「やりたいことを実現する力」が育ちにくくなります。

こうした落とし穴を避けるには、「自分のやりたいこと」を言葉にして、それを実現するためのヒントをくれる人や考え方や方法を見つけることが重要です。

メンターとはどういう存在か?

「メンター」とは?

メンター=あなたの活動を助けてくれる“考え方や視点をくれる存在”です。  

必ずしも直接会ったり、話をしたり、アドバイスをくれる人である必要はありません。大事なのは「あなたが活動を前に進めるための気づきを得られる相手かどうか」です。

実際に相談できる「先輩VTuber」や活動者

  • すでに活動をしていて、あなたより少し先を進んでいる人。
  • 特に、自分のやりたいことに近い活動スタイルを持っている人が理想です。
  • コメントで相談する/DMで軽く聞く/Xなどの投稿を読んで学ぶなど、距離感に合わせて関われます。

具体的な例

  • 雑談メインのVTuberを目指していて、トークの間や言葉の使い方に悩んでいた
    • → 上手な雑談配信をしている先輩の切り抜きや配信を研究
  • ゲーム配信でトークが乗らない
    • → 同じジャンルのゲームをしている人のリアクションや言葉回しを観察し、自分の配信に取り入れた

動画・本・発信者など「間接的なメンター」

  • 会ったことも話したこともなくても、その人の考え方や行動を通して学べる存在もメンターになり得ます。
  • 「自分の目標に近い考え方をしている」「自分の弱点に気づかせてくれる」ような人を見つけましょう。

具体的な例

  • 配信のテンポが遅く、視聴者の離脱率が高かったでいた
    • → YouTubeの解説動画で「テンポを作る方法」を紹介している配信者をメンター的にフォロー
  • メンタルが不安定で配信が止まりがち
    • → 同じように不安定な時期を乗り越えたVTuberのnoteやXを読むことで、考え方を学ぶ

考え方や姿勢そのものが「メンタルのモデル」になる人

  • メンターは「技術」や「実績」だけではありません。
  • 「この人の姿勢・考え方ってすごくいいな」と感じたら、それをあなたのメンタルモデルにしてOKです。

具体的な例

  • 「大きな数字を目指してないけど、少人数でもすごく丁寧にリスナーと向き合ってる人」
  • 「悩みながらも継続して、試行錯誤を楽しんでる人」  

避けたい「なんちゃってメンター」

以下のような人は、一見やさしく見えたり、耳ざわりの良い言葉をくれますが、あなたが本当に活動を続けていくうえで必要な“現実を見る力”や“学ぶ姿勢”を育ててくれないことが多いです。

こういう言葉に注意!!

  • 「実は儲かってる人もいるよ!」
  • 「夢を追いかけることが大事!」
  • 「自分を信じて行動すればうまくいく!」
  • 「おもしろいものを作れば伸びるよ!」
  • 「やりたいことやってるのが一番!」  
  • 「やらない人より、やってるだけ偉いんだから大丈夫だよ」  
  • 「数字なんか気にするな、続けていればそのうち評価される」

なぜ注意が必要か?

こういった言葉は、一時的に気分を楽にしてくれるかもしれません。でも、自分の弱点や改善点に目を向けず、都合のいい幻想の中にとどまってしまう原因になります。

  • 「夢」や「面白さ」は大切だけど、それだけで人に届くとは限りません  
  • 界隈の中で儲かっている人ももちろんいますが一部です、夢と現実の差は激しいです
  • 自分を信じるためには、「何を根拠に信じるか?」という自己理解と行動の積み重ねが必要です  
  • 「やってるだけで偉い」という言葉に甘えると、成長のチャンスを逃します  

本当に信頼できるメンターの特徴

  • 耳ざわりの良い言葉だけでなく、ときに痛い指摘でもきちんと伝えてくれる
  • あなたが見落としていることを具体的な視点で補ってくれる
  • 「そのままでいい」と言う代わりに、「ここは良い」「ここは工夫してみよう」と根拠と選択肢を示してくれる

このように、活動を続けるうえで大事なのは「優しさ」ではなく「気づきをくれる存在」です。やさしさは大切ですが、自分を見失わないためには、耳ざわりの良さに流されず、地に足をつけた視点を持っている人をメンターにしましょう。

メンターとして気付きを得られる人でも、たまにネガティブなことを連投する人もいます。そういう人からは、気付きよりもネガティブな情報を受け取ることが多いので、避けるようにしましょう。

メンターは「一人」に絞らなくていい

  • 人によって「言語化の仕方」「価値観」「経験」が違うため、複数の人の良いところを組み合わせるのがおすすめです。
  • 「この人はトークの参考」「この人は考え方が好き」「この人は技術面が学べる」と分けてOK!

自分が目指す方向を明確にするためのヒント

良いメンターと出会うためには、自分がどんな活動をしたいのか、どんなスタイルや価値観を大切にしたいのかをある程度はっきりさせておくことが大切です。

でも、始めたばかりの頃って「やりたいことが分からない」と感じる人も多いですよね。そこでここでは、「自分の方向性」を探すために意識してほしいポイントを、ありがちなシチュエーションと合わせて紹介します。

「伸びる」ではなく「やりたいことの形」を探す

よくあるシチュエーション

  • 「周りはどんどん数字を伸ばしてるのに、自分だけ見てもらえない…」
  • 「もっと頑張らなきゃって焦って配信頻度を上げたけど、疲れてしまった…」

こういうとき、多くの人が「もっと伸びるにはどうしたらいいんだろう」と考えます。でも、数字を追う前に大事なのは、「自分がやりたい配信の形」をはっきりさせることです。

具体的な例

  • 雑談メインでのんびりリスナーと話したい人
  • ラジオ感覚で静かに聴いてもらえるコンテンツを目指したい人
  • 世界観を作って演じることを楽しみたい人
  • 自作BGMや絵を活かした作品発信がメインの人 

最初に「こういう雰囲気でやりたい」という方向が見えていれば、変に無理して他人に合わせなくてすみますし、似た感覚のメンターも見つけやすくなります。

「誰に届けたいか?」を意識する

よくあるシチュエーション

  • 「フォロワーは増えてるのに、なんとなく孤独感がある…」
  • 「コメントの内容が刺さらない…もっと分かり合える人と繋がりたいのに」

こんなときは、「誰に向けて発信したいのか」が曖昧になっていることが多いです。

具体的な例

  • 日々疲れてる社会人に、寝る前にホッとする時間を届けたい  
  • 特定の趣味(TRPG、音ゲー、文房具など)を共有できる人と出会いたい  
  • 過去の自分のように悩んでいる人に、自分の体験を通して安心を届けたい

「届けたい相手」が見えてくると、言葉の選び方や活動の方向性が自然と整ってきますし、そういう感覚を共有できる人(=メンター)を見つけやすくなります。

「自分の価値観・優先順位」を意識する

よくあるシチュエーション

  • 「やりたいことが多すぎて、結局何も進まない」
  • 「他の人に憧れて真似してみたけど、なんだかしっくりこない」

こういうとき、自分の中に「何を大事にしたいか?」という価値観の軸がないと、方向性がブレてしまいます。

具体的な例

  • 無理せず長く続けられる活動をしたい  
  • 表現よりも“伝えること”を大事にしたい  
  • 数字よりも「深く関われる関係」を重視したい  
  • ゲームや創作など、特定ジャンルへの情熱を第一にしたい

こうした価値観は、最初からはっきりしていなくても大丈夫。むしろ「なんか違うな」と感じた経験を通して、少しずつ見えてくるものです。

「これだ」と思える人は“自分の未来像”になりうる

「自分もこういう活動がしたい」「この人の姿勢には共感できる」と思える人がいたら、それは未来の自分の姿のヒントです。そういう人をメンターにしていくと、無理のない方向で自然に成長していけます。

良いメンターとの出会い方

いよいよここからは、自分に合ったメンターと実際に出会うための行動方法を紹介します。いきなり「この人がメンターです!」と出会えることは稀ですが、いくつかの行動を通して自然に見つかることが多いです。

SNSのフォロー対象を見直す

よくあるシチュエーション

  • 「タイムラインが焦りを煽ってくるように感じる」
  • 「見てるとなんかしんどくなるのに、つい毎日見てしまう人がいる」

SNSは情報を得る場でもありますが、見る相手の選び方で心の状態がかなり変わります。
「刺激になる」人と「無意識に比較して疲れる」人は全然違います。

ポイント

  • 共感できる考え方・活動方針の人を中心にフォロー
  • 成果だけでなく「過程」や「失敗談」を発信してくれる人を探す
  • ポジティブを強制してこない人(落ち込んでるときにも見られる人)

こういう人の発信を見るだけでも、自分の感覚が整理されたり、方向性が見えてきたりします。

交流のある配信者やクリエイターと話してみる

よくあるシチュエーション

  • 「〇〇さんと価値観近い気がするけど、どう声をかけたらいいかわからない」
  • 「尊敬してるけど、距離がある気がしてしまう…」

無理に近づく必要はないですが、もしタイミングがあれば、「共感した」「考え方に救われた」など、自分の気持ちを伝えてみるのはすごく良いです。

ポイント

  • コラボ配信のあとにDMで「あの言葉にすごく共感しました」と送ってみる
  • 過去のブログや動画に「この話、自分にも当てはまる部分が多かった」と感想を送る

それだけでも、相手に「この人はちゃんと見てくれてるな」と伝わり、距離が縮まることがあります。
“メンターっぽい人”に限らず、自分が共鳴できる人との会話の中にヒントがあります。

学べる・刺激を受けられる場所に参加する

よくあるシチュエーション

  • 「一人で考えても、堂々巡りになって進めない」
  • 「自分のやってることが、他の人に比べてズレてる気がして不安になる」

そんなときは、外部からの刺激を受ける場にあえて飛び込んでみるのも手です。

ポイント

  • VTuber/配信者向けの勉強会・交流会・サーバー
  • 創作ジャンルごとのワークショップ・コンテスト
  • 推しの活動や企画での「参加者同士」の交流

ここで直接メンターに出会えなくても、視野が広がったり、共感できる人に出会える確率が上がります。

「教えてもらう」より「感覚を真似る」

メンター的存在を見つけたとき、すぐに「教えてください!」と聞きに行くのではなく、まずは相手の姿勢や考え方を観察してみるのがコツです。

ポイント

  • どんなトピックに時間を割いているか?
  • アウトプットの頻度やリズム感は?
  • リスナーや周囲の人との接し方はどうか?

こういう部分を「感覚ごと真似る」ことで、自分の中に新しい視点ややり方が育っていきます。

「この人はずっと推せる」と思える人を1人見つける

メンターは1人だけでなくても良いですが、「自分の判断の軸になってくれる存在」が1人いると、ブレにくくなります。その人が直接アドバイスをくれるかどうかよりも、「この人ならどうするだろう?」と想像できることが大切です。

避けたい“なんちゃってメンター”の特徴とシチュエーション例

ここでは「見た目は頼りになりそうなのに、関わるとむしろ遠回りになるタイプ」について具体例を交えながら紹介します。

「夢を追うのが正解」と語るだけの人

よくあるシチュエーション

  • 「自分の活動がうまくいかず相談したら、”もっと夢を信じなよ!”と言われた」
  • 「目の前の生活とか現実に悩んでいるのに、”情熱があればなんとかなる”と返された」

なぜ避けたほうがいいか

  • 言っていること自体はキラキラしていますが、現実のリスクや葛藤に触れないタイプです。
  • 本人の実力・環境・運によって成功してきた人が、自分の成功体験を過剰に一般化して押し付けてくることがあります。

よくある発言

  • 「本当にやりたいことなら、我慢してでも続けるべき」
  • 「気持ちがあれば伝わるよ!」
  • 「とにかく面白いものを作っていれば自然と伸びるよ」

こういう言葉が一見やさしくて響きそうでも、自分の現状に対する具体的なヒントが何もない場合は注意です。

自分を信じて行動すればうまくいく、というメンタル論一辺倒な人

よくあるシチュエーション

  • 「活動の方向性に悩んでいたら、”迷ってる暇があったら行動!”と言われて、逆に混乱した」
  • 「今あるリソースや時間に限りがあることを伝えたら、”それでもやれる人はやってるよ”と返された」

なぜ避けたほうがいいか

  • 冷静な状況判断をすっ飛ばして、精神論で背中を押してくるタイプ
  • 行動を促すこと自体は良いことでも、足場がないまま背中を押されると、崖に突き落とされるような感覚になりがちです。

よくある発言

  • 「自分を信じてさえいれば大丈夫!」
  • 「やる前から悩んでてもしょうがないよ」
  • 「結局、やったもん勝ちだから」

このような発言は、一部の強靭な人には効果があるかもしれませんが、繊細な気質や限られた環境の人には毒になりがちです。

実績だけで選ばせようとする人

よくあるシチュエーション

  • 「”〇〇万再生あります!”という人にアドバイスをもらったけど、なんか腑に落ちない」
  • 「実績はすごいけど、その人の方法が自分に合っていないと感じた」

なぜ避けたほうがいいか

  • 数字や華やかな経歴は一種の説得力になりますが、その人の成功と自分の活動が重なるとは限りません
  • 特に「テンプレ的な成功パターン」しか語らない場合、自分の個性をつぶしてしまう可能性もあります。

よくある発言

  • 「この手法で伸びたから、君もこうしたらいい」
  • 「〇〇ができないと伸びないよ」
  • 「再現性がある方法だから真似しなさい」

自分のスタイルを確立するためには、実績のある人でも、その人の”方法”ではなく”考え方の背景”を観察する姿勢が大切です。

フォロワー数や肩書きでマウントしてくる人

よくあるシチュエーション

  • 「”〇〇さんと話したことあるよ”と繰り返す人にアドバイスを求めたけど、具体的な内容がない」
  • 「肩書きが立派な人のコミュニティに入ったら、上下関係ばかり気になる空気だった」

なぜ避けたほうがいいか

  • 自分の立場を保つために”下の人”を必要とするタイプです。
  • こういう人のアドバイスは、本当に相手のためではなく、自分の権威を強めるためのものであることが多いです。

よくある発言

  • 「自分は〇〇万人フォロワーいるから、分かってるつもり」
  • 「〇〇ってイベント出たことある? それ出てないと話にならないよ」
  • 「実力があれば自然と人は集まるよ(=君に人が集まらないのは実力不足)」

こういった言葉は、表向きはアドバイス風でも、実は“自分が上にいたい”気持ちがにじみ出ているケースが多いです。

常にポジティブな空気を強制してくる人

よくあるシチュエーション

  • 「”落ち込むのは甘えだよ”と無理に明るくさせようとしてくる」
  • 「ネガティブな気持ちを出すと、すぐブロックされたり、距離を取られた」

なぜ避けたほうがいいか

  • 活動には波があるのが当然なのに、それを認めてくれない相手といると、落ち込んだときにひとりぼっちになります
  • 本当に頼れる人は、ポジティブな言葉ではなく、「今は休んでもいいよ」と言える人です。

よくある発言

  • 「ネガティブなことばっか言ってたら運も寄ってこないよ?」
  • 「落ち込んでる時間がもったいないよ!」
  • 「暗い話は聞きたくないな〜。もっと楽しい話しようよ!」

このような空気を出されると、しんどい気持ちを隠して元気なフリをしてしまい、かえって心がすり減る危険があります。

避ける基準は「自分がしんどくなるかどうか」

このような“なんちゃってメンター”は、言っていること自体が完全に間違いとは限らないだけに、見分けが難しいこともあります。でも、「この人の話を聞くと自分が否定された気になる」と感じたら、それは黄色信号です。

どんなに有名な人でも、「その人と話すと自分が否定されたような気分になる」「不安が増す」なら距離を取って大丈夫です。

自分をまっすぐ見てくれる人は、あなたを“煽らず・否定せず・変に持ち上げず”に関わってくれる人です。

良いメンターとの付き合い方:依存しすぎず、自立するための距離感

メンターに依存しすぎてしまう

よくあるシチュエーション

  • 「この人の言うことは正しいから全部その通りにしなきゃ…」
  • 「アドバイスをもらうたびに、いちいち落ち込んでしまう」
  • 「聞かないと不安で動けなくなる」

こういった状況に心当たりがある場合、“メンター”というより“依存相手”になってしまっている可能性があります。どれだけ良い人で、言っていることが的確でも、自分で考える力を手放すと、判断力が弱くなり、迷走しやすくなります。

なぜ距離感が大事なのか

  • メンターはあなたの人生の責任を取ってくれる人ではありません。あくまで「参考になる意見をくれる存在」です。
  • いつか道が分かれる日が来るかもしれないことを前提に、自分の価値観や方向性を持つことが大切です。
  • 最終的に何を選ぶか、どう感じるかは自分次第。アドバイスを受け取ったあとに、自分の頭で「それは今の自分に合っているか」を考える習慣を持ちましょう。

良い距離感を保つコツ

メンターとの関係を築く際には、適切な距離感を保つことが重要です。依存しすぎず、自立しながら成長するためには、どのような態度や行動が求められるのでしょうか。以下の表では、依存しがちな態度と、適切な距離感を保つための態度を比較しています。これを参考にしながら、自分自身の関係性を見直してみてください。

状況自立した付き合い方依存的な付き合い方
アドバイスを受けたとき「なるほど、自分だったらこう使えるかも」「これは絶対に守らないと…」
活動で悩んだとき「まずは自分で考えて、それでも迷ったら相談しよう」「あの人に聞かないと何も決められない…」
メンターが変化したとき「この人のスタイルが変わったから、今の自分に合うか見直そう」「この人が変わったなんて信じられない…」

メンターの存在はとても心強いものです。特に初心者のうちは、「何が正解かわからない」「ひとりで考えても不安しかない」と感じることも多いでしょう。そんなときに、経験豊富な人が答えをくれると、「この人の言う通りにしていれば大丈夫」と思いたくなるものです。

でも、どんなに優れた人でも、“あなたの代わりに活動してくれるわけではない”のです。

メンターの言葉は、あくまで「参考資料」。地図やコンパスのような存在であって、「自動で目的地に連れていってくれるナビ」ではありません。

自立するための一歩:小さく試して、考えてみる

たとえば、アドバイスを受けたら、まず小さく実行してみてください。

  • 「これって自分の性格に合ってる?」
  • 「実際にやってみた感触はどうだった?」
  • 「メンターはこう言ってたけど、自分はこう感じたな」

こんなふうに、「自分の感覚や実感を確認する癖」をつけていくことが、自立の第一歩です。そしてその感覚を、自分の活動に少しずつ反映させていきましょう。

心の中に「サブの自分」を持つ

もしどうしても誰かの言葉に引っ張られてしまいそうなときは、「自分の中にもうひとり冷静な自分がいる」ようなイメージを持ってみてください。そのサブの自分が、こんなふうに声をかけてくれるかもしれません。

  • 「本当にそれ、自分がやりたいこと?」
  • 「その人はその人、自分はどうしたい?」
  • 「アドバイスはありがたいけど、丸ごと飲み込まなくていいよ」

この“冷静な自分”を持てるようになると、外からの影響を受けながらも、軸をブラさずに活動できるようになります。

迷ったときに立ち返る、自分の軸の作り方

活動を続けていると、思ったようにいかないこと、悩むこと、止まりたくなることは何度もあります。
そのたびに、誰かの言葉や、周りの様子に心が揺れてしまう──そんなときこそ、「自分の軸」に立ち返ることが大切です。

そもそも「自分は何をしたくて始めたのか?」

迷いが生まれたとき、まず考えてほしいのはここです。誰に見てほしかった?どんなことを表現したかった?たとえば、こんな問いを自分に投げかけてみましょう

  • 「最初にやってみたいと思ったきっかけって、なんだったっけ?」
  • 「“伸びたい”じゃなく、“楽しそう”って思ったのはどういう瞬間だった?」
  • 「誰かに言われたからじゃなくて、自分が“やってみたい”と思ったことは?」

もし答えがすぐに出てこなくても大丈夫です。書き出したり、少し離れてみたりしながら、時間をかけて思い出していけばいいんです。

「比べる相手」が増えたときこそ、自分の“内側”に戻る

活動を続けていると、自然と周りの人たちとの比較が生まれてきます。「この人はこんなに伸びてる」「あの人はすごい作品を出してる」でも、そういう時期こそ、一旦“内側”に戻ってみてください。

  • 誰かと比べて見劣りするから価値がないなんてことはない
  • 「自分なりに納得して進んでるかどうか」が、いちばん大事な基準です。

「自分のペース」を言語化しておく

あらかじめ、「自分はこういう活動スタイルが合ってる」「こういうときはしんどくなる」みたいな“自分のペース”を、メモなどに書いておくのもおすすめです。

  • 「毎日やるのは合わない、週に1〜2回くらいがちょうどいい」
  • 「何をやるか決めずに配信すると不安になる」
  • 「○○系の話題になると気が重くなる」

こんなふうに、自分を知っておくことで、他人の言葉や空気に流されずに済む自衛にもつながります。

「軸」を作るというより、「持ち続ける」意識で

大事なのは、最初から立派な軸を持っていることではありません。むしろ活動を続けるなかで、その都度揺らぎながらも「また戻ってこれる場所」を育てていくことのほうが大事です。

  • 悩んだとき、初心を思い出してみる
  • 他人に振り回されそうになったら、一度距離を置いてみる
  • メンターの言葉に左右されすぎたら、「自分の考え」で上書きしてみる

そうやって、少しずつ、自分のやり方が形になっていきます。

おわりに

VTuber活動は、自由で創造的な表現の場です。けれどその自由さゆえに、迷いや孤独も感じやすい世界でもあります。何を信じればいいかわからなくなったり、自分がやっていることに意味があるのか不安になったり──ときには、誰かにすがりたくなることもあるでしょう。

だからこそ「メンター」や「参考にする存在」の選び方は、とても大切です。誰かの言葉に救われることはあります。でも、その言葉が「今の自分にとって本当に必要なものか」は、立ち止まって考える時間も必要です。

  • 甘く優しい言葉に包まれて何もしないまま時間が過ぎてしまう
  • 厳しい声に追い立てられて、自分を見失ってしまう。そういった状況にならないように、「自分が目指したい活動」「自分が納得できるやり方」「自分に合ったペース」を軸にして、情報を選んでいきましょう。

活動を始めたばかりの頃は、自信がなかったり、周りのことがうらやましく見えたりするかもしれません。でも、「自分のペースで、自分が納得できる形で続けていくこと」が、なによりも大事です。

一歩ずつでも、途中で立ち止まりながらでもいい。あなたが「これが自分のやりたい形だ」と思える方向に、進んでいけるように。そのためのヒントとして、この記事の内容が、どこかで支えになれば嬉しいです。

誰かに“なってもらう”自分ではなく、自分自身の選択で進んでいけるあなたへ。焦らず、振り回されず、自分の足で、歩んでいきましょう。

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この記事を書いた人

SPiCaの作詞・ジャケット、ロゴデザイン。 GARNiDELiAの「HystericBarret」のタイトルロゴ・MV。桐生ココのオリジナル曲、 「weather hacker☆」のタイトルロゴ・MV。VTuberグループBees ProjectとVesperのプロジェクトサポート。 わんコメのデフォルトテンプレート「cool-pop」「QuickStarter」など。おはようVTuber・おやすみVTuberのロゴ発案、絶対推せ素材など。

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