VTuber界隈には、いまや6万人以上の活動者がいると言われています。これだけたくさんの人がいれば、「もうレッドオーシャンだ」「今から始めても埋もれるだけかも」なんて声が聞こえてくるのも、ちょっとわかる気がします。
たしかに、参入者が増えれば競争も激しくなるし、生き残るのが簡単じゃないのは間違いありません。でも、それだけで諦めてしまうのは、ちょっともったいない気がします。
VTuber界隈には、まだまだチャンスがたくさん眠っています。レッドオーシャンに見える場所でも、自分の得意なことや好きなことを組み合わせていけば、ブルーオーシャン——つまり「まだ本気で開拓されていないフィールド」は、自分の力で作り出すことができるんです。
この記事では、
- VTuber界隈の現状整理
- そもそもレッドオーシャンとは何か
- どのくらいの人数なら本当にレッドオーシャンなのか
- ブルーオーシャンを作るためにできる具体的な工夫
について、一つずつ丁寧に解説していきます。「どうせ無理」と思ってしまう前に、少しだけ視点を変えて、自分の可能性を見つめ直してみませんか?
VTuber界隈の現状整理
2025年現在、VTuber界隈には世界中で6万人以上の活動者が存在すると言われています。個人勢、事務所所属、大手企業、海外勢など、活動のスタイルや規模も多種多様です。
たとえば、YouTubeで「VTuber」と検索すると、毎日新たな配信や動画投稿が行われ、タイムラインは常に新しいコンテンツで埋め尽くされています。中には数万人、数十万人の登録者を持つ人気VTuberもいれば、視聴者が数人の中で地道に活動を続ける個人勢も数多く存在しています。
新しいプラットフォーム(Twitch、TikTokなど)への展開も進んでおり、活動の場は広がる一方です。
数字だけを見ると、まるで「飽和状態」に見えるかもしれません。しかし、よく見ると、活動内容や方向性、ターゲット層はかなりバラつきがあり、「似たような活動者ばかり」というわけでもありません。
一部のジャンル(例:ゲーム実況、雑談配信など)は特に人気が集中しているため、確かに競争は激しいですが、それ以外の分野では、まだまだ開拓されていないニッチな領域や、新しい切り口を模索できる余地が十分に残っています。
- 数字(6万人超え)に惑わされすぎない
- 活動ジャンルやターゲットによって、混み具合は全然違う
- 人気ジャンルは混雑しているが、まだ手付かずの場所も多い
つまり、「VTuberは多い=全部レッドオーシャン」というわけではなく、エリアごとに濃淡があるというのが実際のところなのです。
そもそもレッドオーシャンとは?
「レッドオーシャン」という言葉は、ビジネスの世界でよく使われる用語です。簡単に言えば、「競争相手が多く、血で血を洗うような激しい争いが起きている市場」のことを指します。
たとえば、すでに大手企業が参入していて、価格競争やサービス競争が激しい業界を想像してみてください。
新たに参入しても埋もれてしまったり、競争に負けてしまったりするリスクが高い場所です。
個人や小規模チームでは、勝ち目を見出すのが難しいことも多いです。
VTuber界隈で言えば
- 毎日何十人もデビューしている
- 有名配信者がたくさんいて、リスナーの注目を集めている
- 同じような内容の配信が大量にある
このような状況が、いわゆる「レッドオーシャン」に近いイメージです。
レッドオーシャンの特徴は
- 「他と差別化が難しい」
- 「努力しても埋もれる確率が高い」
- 「価格や時間で消耗戦になりやすい」
ということです。
誰もが参入しやすいジャンルほど、早くレッドオーシャン化しやすい傾向があります。たとえば、配信機材のコストが下がり、配信環境が整いやすくなった今、VTuberを始めるハードルはどんどん下がっています。その結果、単に「活動を始めただけ」では、目に留まるのが難しくなっているのが現実です。
- 競争が激しいジャンルほど、成長に時間と工夫が必要
- 「やる人が多い=簡単に成功できる」わけではない
- だからこそ、違いを作る工夫が重要になる
VTuber界隈は本当にレッドオーシャンなのか?
確かに、VTuberは2024年時点で活動者が6万人以上いると言われています。これだけ聞くと「多すぎてもう無理じゃないか…」と思うかもしれません。ですが、数字だけでレッドオーシャンかどうかを判断する前に考えてみてください。
たとえば、6万人といっても
- すでに活動を辞めている人
- ほとんど配信していない人
- 月に1回も活動していない人
上記のような人達もかなりの割合で存在します。
また、毎日配信していても、内容が似通っていたり、個性を打ち出せていない人もいます。そういった中で「本当に競合になる存在」は、ごく一部に限られてくるのです。
さらに、リスナーの層も広がり続けています。
- 日本だけでなく海外からもファンが増えている
- 他メディアを通して、VTuberを見る文化そのものが浸透してきている
このような状況があるため、単純に「6万人=限界」ではありません。
- 数字の大きさだけで「無理」と決めつける必要はない
- 活動頻度や内容によって、実際の競争相手は絞られる
- 市場(リスナー層)自体も拡大しているので、伸びる余地はまだある
どれくらいの人数がいると“本当の”レッドオーシャンなのか?
そもそも「レッドオーシャン」とは、競争が激しく、限られたパイを奪い合う状態を指します。では、VTuber界隈は、人数だけで言えばもうレッドオーシャンなのでしょうか?
一般的に「参加者に対して、需要(見る人・支援する人)が頭打ちになったとき」、初めて本当のレッドオーシャンになります。VTuber界隈はまだこの状態には達していないと思います。
例えば、配信プラットフォーム全体を見たとき
- 見る人より配信者の方が多くなっている
- リスナー1人あたり、複数の配信者を支援しきれない
- どのジャンルでも似たような内容ばかりで飽和している
こんな状態になると、本格的なレッドオーシャンと言えます。
現在のVTuber界隈では
- 新しい視聴者層の流入が続いている
- コンテンツのジャンルもまだ広がっている
この状態を考えると、まだ「拡大段階」と言えます。
また、単純な「数」だけで言えば、10万人以上のアクティブ配信者が、なおかつ「似たようなこと」をしている場合、レッドオーシャン度合いが一気に上がると推測できます。
- 人数だけでレッドオーシャンとは言えない
- 需要と供給のバランスが崩れたとき、本当のレッドオーシャンになる
- 現在はまだ拡大期であり、十分に戦える余地がある
どうすれば“レッドオーシャンに埋もれず”活動できるのか?
たしかに、VTuberは6万人以上いると言われています。ですが、その中で「まったく同じこと」をしている人はほとんどいません。むしろ、自分の組み合わせ方次第で、まだまだブルーオーシャン(未開拓市場)を見つけることができるのです。
たとえば
- ゲーム配信をしたいけど、FPSは人が多すぎる
- 雑談をしたいけど、ただの日常トークだと埋もれそう
- 歌ってみたを出したいけど、プロ並みの歌唱力がない
こんなふうに「やりたいこと」が、そのままではレッドオーシャンに感じることもあります。
ですが、ここで少し切り口を変えたり、他の要素を掛け合わせたりするだけで、一気にブルーオーシャンに変わる可能性が出てきます。
ジャンルを“細分化”する
- 「ただのFPS配信」→「初心者でも楽しめるFPS講座」
- 「ただの雑談」→「社会人あるある雑談」「新人Vtuberあるあるトーク」
- 「ただの歌枠」→「00年代アニソン縛り歌枠」「低音ボイス縛り歌枠」
大きなジャンルの中で、さらに細かいターゲットを見つける。
自分の強み・個性を“掛け算”する
- イラストが描ける → 配信中にミニキャライラストを即興で描く
- 海外経験がある → 英語と日本語のバイリンガル配信をする
- ものづくりが得意 → 配信で小物を作りながら雑談する
スキル・経験・趣味を組み合わせると、他にはないコンテンツが生まれる。
視点を“ズラす”
- 「最新ゲームを攻略する」ではなく、「古い名作ゲームを今だからこそ語る」
- 「盛り上がる雑談」ではなく、「まったり深夜に静かに話す」
- 「歌ってみた」ではなく、「失敗も全部見せる、成長記録の歌ってみた」
「みんなが狙う場所」から、ほんの少し外したところに勝機がある。
このように、「ほんの少し視点を変えたり」「自分の持っているものを組み合わせたり」するだけで、周囲と被らない、自分だけのブルーオーシャンを作ることができるのです。
今からでもブルーオーシャンを探していくために考えたいこと
ブルーオーシャンは、「運良く見つかるもの」ではありません。自分で探し、作り出すものです。そして、ブルーオーシャンは「特別な才能を持つ人だけが手にできるもの」でもありません。きちんと考えて行動すれば、誰にでも見つけるチャンスがあります。
たとえば
- 「もう遅いかも」と悩んでいる新人VTuberさん
- 「埋もれるのが怖い」と感じている活動者さん
- 「自分には特別な才能がない」と思っている人
そんなあなたにも、今からできる準備があります。
「好き」だけでなく「得意」も整理する
自分の強み・個性を“掛け算”する
- 何が好き?
- 何が得意?(他の人より少しでも楽にできること)
→ 両方を書き出して、重なる部分を探します。
好き × 得意の交差点に、あなたらしさが現れます。
自分ならではの経験・背景を掘り起こす
- 昔ハマった趣味
- ちょっと珍しい経験
- 今までに苦労して乗り越えたこと
→ 「みんなが当たり前だと思っているけど、自分にとっては違ったこと」にヒントが隠れています。
既存ジャンルを細かく分解してみる
- 今人気のジャンルをリストアップ
- その中で、自分が気になる細かいテーマを探す
→ 「大枠」で考えるとレッドオーシャンに見えても、細かく分けると誰もやっていない場所が見つかります。
「誰のために活動したいか」をイメージする
- 初心者向け?
- 忙しい社会人向け?
- 同じ悩みを持つ人向け?
→ ターゲットを絞ると、やるべきことが明確になります。
ぼんやり広い相手に向けるより、ぐっと刺さるコンテンツが作れます。
小さく試して、反応を見ながら修正する
- いきなり大きな目標を立てない
- まず小さなチャレンジをしてみる
- 反応を見て、少しずつ方向性を調整する
→ 失敗してもいいんです。
ブルーオーシャンは行動しながら見つけるものだから。
この5つを意識しながら、「自分だけのブルーオーシャン」を探していきましょう。
おわりに
VTuberの活動者はもう6万人以上にもなりました。その数を聞けば、競争が激しくなるのは当然のこと。「今から始めても遅いんじゃないか」と思ってしまうのも無理はありません。
でも、だからと言って諦めるのはもったいないです。自分の得意なこと、好きなこと、そして経験を掛け合わせて、少しだけ違う方向に進んでいけばまだまだブルーオーシャンは広がっているはずです。
焦ることなく、少しずつ自分のペースで進んでいくことが大切です。どんな小さなことでも、試してみることで新しい世界が見えてくるはずです。これから始めるにしても、すでに活動している方も、一歩ずつでも前に進んでいけば、きっと何かが変わっていきます。
そして、あなたにしかできない表現を、楽しみにしている人がきっとどこかにいるはずです。今はまだ見えていないかもしれませんが、あなたの独自性を活かしていけば、きっと見つかる場所があるはずです。
大切なのは、他の誰かと比べることなく、自分のペースで、心から楽しみながら取り組むことです。その楽しさが、きっと多くの人に伝わり、あなたの世界が広がっていきます。
今からでも遅くない。自分だけのフィールドを作り出して、一緒に新しい世界を切り拓いていきましょう!